カードボックスをアイソメ図で作りました。
<出来上がり>

完成したカードボックスの SVGファイル   カードボックス

圧縮ファイル(拡張子zip)になっています。
名前を付けて保存 → ダブルクリックして解凍 → Inkscapeで開く

アイソメ図は、立体を平面で表現する立体図法の一つで、等角投影図法と呼ばれています。この図法では、3つの直交する座標軸が互いに120度になるように描くきます。

Inkscapeには、グリッドで結晶軸グリッドを指定することができますので、簡単にアイソメ図を作ることができます。(メニューバーファイル →  → グリッド → 結晶軸グリッド  → 新規)

しかし、この例のように、文字を含めたボックスを作る場合には、オブジェクトの変形(縮小・傾斜)を使う法が正確にできます。

<作り方>
1 ドキュメントの設定(描画キャンバスの設定)

メニューバー「ファイル」 →  → グリッドタブの[新規」をクリック → グリッドタブ、スナップタブを以下のように設定する。

  キャンバスにグリッドが表示されない場合には、メニューバー「表示」 →  をクリックして下さい。

2 ボックスの展開図を描く

ツールボックス(矩形) → ボックスを3つ描く

ボックスのフィル/ストローク  フィルは白、ストローク 幅 1ピクセル 結合 (丸結合)

拡大・縮小でスツロークの幅が変わらないように設定(ツールコントロール をオフに)

今回は、前面 200×300ピクセル、側面 50×300ピクセル 上面 200×50ピクセルにしました。

面が接している部分は、正確に配置してください。(画面を拡大して、位置合わせする)

3 文字・画像を入れる

ツールボックス → 文字の入力

縦書き・横書きは、ツールコントロールで選択

画像は、メニューバーファイル →  → ビットマップ画像の入力ダイアログで埋め込みをチェック → [OK] → 画像の位置と大きさを合わせる 

文字や画像の位置・・・ドラッグで位置を決めますが、グリッド・ガイドが有効になっていますので注意してください。任意の位置に配置したい場合には、Shiftキーを押しながらドラッグしてください。

4 正面と側面を変形する

変形・・・正面と側面の間の角度を120度にします。(正面は時計回りの30度、側面は反時計回りに30度回転すると、その角度は120度になります) 角度を持たせると、幅を狭く(86.603% cos30°)する必要があります。

正面・側面・上面ごとに、オブジェクトをグループ化してください。

(1)幅を狭くする

正面のオブジェクトを選択 → メニューバー「オブジェクト」 →  → 拡大・縮小タブ 幅 86.603% 高さ100% → [適用」 → 右側が元の位置になるように移動 

(2)回転する

オブジェクト2回クリックしてをローテーションモードに → 回転の中心点 + を右上隅に移動(ドラッグ) → Ctrlを押しながら左横の矢印をドラッグ(15度ずつ回転します、2度回転させる)

<回転の中心点> ローテーションモードになると、オブジェクトの中心に+が表示されます。ドラッグすると位置を変更することができます。

(3)側面を選択して、同様に変形してください。(回転の中心は左上隅、右横の矢印をドラッグ)

5 上面の変形

変形・・・上面の幅は86.603%にします。その後、回転により変形します。

上面を選択 → メニューバーオブジェクト →  → 拡大・縮小タブ 幅 100% 高さ86.603% → [適用]

ローテーションモードに変え、変形(回転の中心は右下隅)

1 縮小       2 変形(緑の矢印をドラッグ)    3 回転(緑の矢印)

これで完成です。

<注意事項>

オブジェクトや回転の中心点がずれていると、期待通りになりません。スナップ(吸着)機能で、きちんと合わせてください。

このチュト―リアルは、Inkscape guide A Box for Cards を参考にしています。

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2016.01